AGAとは?

今日はAGAについての勉強です。「はげ」は差別用語なので、エレガント(?)に「AGA]と呼ぶようになりました。AGA(エージーエーと読みます)とは、Androgenetic Alopeciaの略で男性ホルモンの関与した「男性型脱毛症」のことを言います。
成人男性にしばしばみられる髪が薄くなる状態のことです。思春期以降に額の生え際や頭頂部の髪が、どちらか一方、または双方から薄くなっていきます。一般的に遺伝や男性ホルモンの影響などが主な原因と考えられています。
まったく気にしないという方もいらっしゃるとは思いますが、たかが髪、されど髪です。だいたい成人男性の3分の1はAGA と言われています。

AGAの原因は男性ホルモンですが、とくにDHT(デヒドロテストステロン)が重要な役割をすると言われています。これは、テストステロンから5αリダクターゼ(5-alpha-reductase)という酵素によって産生されます。主に頭皮と前立腺に存在しています。5αリダクターゼには1型と2型があり、多くの場合は2型5αリダクターゼが中心となってAGAを引き起こしています。2型5αリダクターゼは毛乳頭という髪を作るところに分布しています。頭で言うと、頭頂部と前頭部に存在が確認されていいます。ですから、この酵素はAGA対策として重要なキーとなるわけです。
一方、1型5αリダクターゼは、頭で言うと後頭部と前頭部に存在が確認されています。もしも、後頭部にもAGAの影響が出た場合は1型が原因のAGAである可能性があります。

では、AGA対策です。予防と治療に関してです。やはり、2型5αリダクターゼの働きを抑えることが最も重要となります。これには、一般名フィナステリド、商品名プロペシアが効果があります。今はプロペシアのジェネリックもあります。1日1回の内服で済みます。効果は進行を抑えるという点からいえば、AGAの90%以上の男性に期待できます(ちなみに女性は内服できません)。中にはどんどん毛が生えてくる人もいるようですが、わたしの経験からはごく僅かのように思います。しかし、5年後も現状維持を期待するなら最強のくすりと言えます。ですから、家系的にAGAがあり、自分もちょっとその兆候が出てきたなと感じたなら、内服する最高のタイミングといえます。もう相当進行した人には、個人的にはお勧めしません。

副作用はかなり低いと思います。肝機能障害、リビドーの低下(性欲の低下)などがありますが、めったにみません。なお、気を付けなければならないのが、前立腺がんの腫瘍マーカーでPSAという値があります。フィナステリドを内服している方は、この値が実際より低く出てしまいます。ですから基準値以下であっても、実際の値はこの2倍くらいかもしれません。PSAの値の解釈は、フィナステリドを内服している旨告知して、医師に評価してもらうことをお勧めいたします。

1型、2型5αリダクターゼの両方の働きを抑える薬としては、一般名デュタステリド、商品名ザガードがあります。1型、2型とも抑制するので、より完璧を目指すのならこちらの方がよいでしょう。しかし、値段も高く、個人的にはまずフィナステリドを試し、それでも効果を感じられない方が使用すればよいのではないかと思います。

プロペシアもザガードも医師による処方が必要ですので、処方してくれるクリニックへの受診が必要です。いずれも健康保険の適応はなく、自由診療のみです。プロぺシアに関しては前述のとおりジェネリックもありますのでご相談されるとよいと思います。また、ザガードですが、同じくすりでアボルブがあります。しかし、適応は前立腺肥大症です。これは健康保険で処方可能です。ですから、ある年齢以上で前立腺肥大がありアボルブを処方してもらえたなら、AGAにも効果が期待できます。前立腺肥大がある方は、医師に相談してみるのもよいと思います。一石二鳥です。

ところで、ネットで検索すると、診察代や薬代に大きな開きがあることに気付くはずです。くすりは同じものですので、よく調べて、納得できる良心的なクリニックで処方してもらうことを強くお勧めいたします。
次回のAGAは、一般名ミノキシジル、商品名リアップについて、お話しさせていただこうと考えています。





フィナロイド
先発品のプロペシア錠と同有効成分のフィナステリドを含有する薬剤です。プロペシア錠と比較してかなりお得な価格設定となっています。



この記事へのコメント